スポーツマウスガード

集中力、瞬発力を高め、あなたの潜在的な能力を引き出す
スポーツ競技中に受ける外傷から大切な歯や口腔内を保護しましょう

マウスガードとは

マウスガードはお口の中に装着するもので、その形は上あごの歯全体を覆うようになっており、ゴムの様な軟らかい材料で出来ています。 
主にコンタクトスポーツ(選手間に接触があるスポーツ)のプレー中に起きる、歯と口のまわりのケガを予防する目的で作られた防護用具の一種です。

最大の目的は外傷の防止・軽減です

マウスガードの効果

① 口唇・舌・頬の損傷を防止する 
② 直接的外力から歯を守る 
③ 顎関節及び歯列を介して脳への衝撃による脳震盪やより深刻な脳へのダメージを予防する 
④ 衝撃力から顎の関節から保護する 
⑤ マウスガードを作る際には 原則 虫歯の治療をさせて頂いてからとなります。 なぜなら虫歯の痛みにより プレーに集中できなかったり 治療途中にマウスガードを作ると 適合性が悪くなったり歯が痛みだすことがある為です。 また、マウスガードを作った後に虫歯の治療を行うと、 形態が変わる為、新しく作り直さないといけない事がありますので、基本的には治療後に作製させて頂いております。
(お急ぎの方などは、ご相談下さい) 

マウスガードの種類

市販のマウスガード

カスタムメイドマウスガード

利点 1. 安価
2. 簡単に入手できる
1. 適合性による高い性能 
2. デザインが豊富
欠点 1. 適合が悪い 
  ・外れやすい
  ・違和感・吐き気が強い 
  ・呼吸・発音がしづらい 
2. 情報の不足
1. カスタムメイドの為、高価
2. 来院が必要
3. 完成(納品)までに二週間ほど必要

マウスガード Q&A

Q マウスガードの効果は?
Q マウスガードの正しい使用方法は? 
Q マウスガードの保管の仕方は?
Q スポーツで口の中などを怪我する頻度はどれくらいありますか? 
Q どんなスポーツでマウスガードを使うのですか? 
Q どんなスポーツで怪我がしやすいですか? 
Q 運動能力は向上するのですか? 
Q すべての歯が永久歯でなくても、マウスガードは必要なのでしょうか? 

Q マウスガードの効果は?

マウスガードを使用していないとどうなるか

スポーツや運動をされていると、怪我をする事が多くあります。 
例えば歯にボールがぶつかってしまう事だけでも歯の神経が死んでしまい変色してしまう事も。
また、歯を食いしばる際に顎関節が圧迫されることにより、体は緊張や不安感を覚えます。
これが集中力低下の原因で、運動をする力の低下ともなってしまいます。 

マウスガードを使用することで

外力から顎と口のまわりへの衝撃をやわらげ、歯の破折や、顎の骨折、口の中・口の外の軟組織のケガを防止し、また脳震盪(のうしんとう)の予防にもなります。 
なので、スポーツマウスガートを使用する事で、歯を食いしばる事で起こる顎関節への圧迫や、上記に記載した事を予防する事ができます。 
又、体をリラックスした状態に保つ事が可能となります。 
瞬発力・集中力を高めあなたの潜在的な力を生みだすと言われています。

Q マウスガードの正しい使用方法は?

マウスガードを使用時は、次の点に注意して下さい。
(1)マウスガードが外れやすくなったら歯科医に相談して下さい。 外れやすくなったマウスガードでは外傷の予防効果が期待できないばかりでなく、お口の中に保持するために咬んでおかねばならずかえって運動しづらくなります。

(2)かみ合わせがしっくりこないあるいは顎がだるい場合は歯科医に相談して下さい。 マウスガードを入れた後、かみ合わせがしっくりこない場合や顎がだるい場合は、そのまま使い続けると顎関節が痛くなる場合もありますので、歯科医に相談してかみ合わせを調節してもらって下さい。

Q マウスガードの保管の仕方は?

清潔に、高温になる場所は避けて下さい マウスガードは比較的柔らかい素材でできているため、色や臭いがつきやすく、熱に弱い性質があります。使用後は水洗いし、ケースなどで清潔に保管して下さい。お湯につけたり高温になる場所に長時間放置すると、変形の原因になりますので気をつけて下さい。

Q スポーツで口の中などを怪我する頻度はどれくらいありますか?

歯や口のまわりのケガには、口唇や頬粘膜などの損傷、歯の破折や脱臼、さらに顎骨骨折などがあります。 
スポーツ人口や競技数の増加、競技の多様化、また競技レベルの高度化に比例して、 
スポーツによる外傷は増加傾向を示しています。 
中でも顎や顔面は常に被覆防護のできない部分があり、外傷の発生頻度は比較的高いと報告されています。 
顎顔面外傷の原因は、交通事故による外傷 40%~60%についで、スポーツ外傷20%と多く、 
又、平成8年度の学校安全災害共済給付対象数でも傷害発生件数797件のうち、歯の傷害は323件で全体の40%を占めています。また学童・生徒の21.8%が過去一年間に歯や顎、口の周りに何らかの外傷を受けたという調査もあります。また、これらは特に10~20歳代で増加傾向にあります。

Q どんなスポーツで怪我がしやすいですか?

普通はラグビーや アメリカンフットボール、ボクシングあるいは格闘技のようなスポーツがイメージとして浮かぶと思います。 
確かにこのような相手と接触(コンタクト)するスポーツでケガをしやすいことは確かなのですが、 
実際には野球やバスケットでも口や顔にケガをすることが多いのです。 
スポーツ人口からいってもやはり野球でケガをする人が多くなります。
また相手と接触するほかに、ボールやバット、ネットのような器具あるいはグランドやコートでケガをすることもあります。 
最近ではサッカーが盛んですが、サッカーでケガをする人も増えています。 
北海道などの、アイスホッケーやスキーが盛んなところでは、それが原因のケガも増えます。意外に思われるかもしれませんが、水球や卓球で顔や口にケガをする場合もあるのです。

このような場合には、自分の歯が「刃物」になって、頬や舌を傷つけることになるからです。

Q どんなスポーツでマウスガードを使うのですか?

義務化

種目

団体

状況

ボクシング 日本アマチュアボクシング協会 完全義務化
キックボクシング 新日本キックボクシング協会 完全義務化
空手 全日本空手道連盟 試合で義務化
アメリカンフットボール 日本社会人アメリカンフットボール協会 完全義務化

一部義務化

ラグビー  ラクロス  サッカー  バスケットボール  水球  ハンドボール  フィールドホッケー
アイスホッケー  空手  レスリング  柔道  相撲

推奨

野球 ソフトボール バレーボール ゴルフ - 日本国内ツアーなど一部禁止 テコンドー  剣道
スキー スケート  重量挙げ 砲丸投げ 円盤投げ 槍投げ 体操 弓道 アーチェリー
ボディービル アームレスリング 馬術 モトクロス カーレース 競輪  競馬

Q 運動能力は向上するのですか?

「咬む」ことは、身体を固定することには効果はあるとされていますが、 
常に「運動能力の向上」に繋がるとはいえず、まだ科学的に十分に証明がないのが現状です。

これは一口に運動といっても「動きの少ないスポーツ、動きの多いスポーツ、持続的な動きのあるスポーツ、瞬発的な動きの多いスポーツ、さらにはそれらの組み合わさったスポーツ」が考えられ、それらを同一に考えることができないからです。 
現在研究が進んでいますので、近い将来その関係がより明らかにされることが期待されます。 
ですが、スポーツマウスガードを使用する事で、歯を食いしばる事で起こる顎関節への圧迫や、上記に記載した事を予防する事ができます。 
また、体をリラックスした状態に保つ事が可能となり、集中力・瞬発力を高めあなたの潜在的な力を引き出すと言われています。

また、マウスガードは試合の時だけでなく、練習の時から使用しましょう。 練習時のけがを防止するのはもちろんのこと、練習でマウスガードに慣れておくと試合でうまく使いこなすことができるためです。

Q すべての歯が永久歯でなくても、マウスガードは必要なのでしょうか?

お口のケガが増えるのは、筋肉も発達し、プレーのスピードが飛躍的に伸びる中学生以降と言えます。 ですからこの時期以降は、ぜひマウスガードをお勧めします。
しかし、小学生の時期にも頻度は低いですが、お口のケガは起こっています。ただこの時期は、次々歯が生え替わりお口も成長しますので、それに合わせて頻繁に、マウスガードを作り換える必要があります。 かかりつけの歯科医とよく相談されて、激しい接触のみられる格闘技系のスポーツ時には出来るだけ使用されることをお勧めします。

論文によっても実証されています

Dr. Ray Mond Flauders による口腔外傷調査報告(1995)

アメリカンフットボールにおいては、マウスガードが義務付けられており口腔外傷が試合中に起こるケースは、全外傷の 0.07% に過ぎない。

一方、バスケットボールの場合、通常、選手はマウスガードを試合中に装着しない為に、口腔外傷は全外傷の 34% にものぼる。幼児、10代の若者および20歳以上の成人が、オーダーメイドのマウスガードを装着する事により、口腔外傷の発生をごく少数に抑える事ができる。

Dr. Ray Padilla によれば

一本の歯を喪失した場合の総リハビリ費用は、予防目的で作るオーダーメードマウスガードの製作費の20倍にも及ぶという事もあると言われております。

参考文献

クインテッセンス出版 「マウスガード製作マニュアル」ならびに「歯科衛生士 2001年9月号、10月号

治療のリスクに関しまして

・自費治療なので保険適用外です。
・装着時に痛みなどを感じる場合がございます。